
車でお遍路!モデルコースと地図の作り方を初心者向けに解説
私自身、親を見送ったことをきっかけに、心の拠り所を求めてお遍路の世界に触れるようになりました。車で四国八十八ヶ所を巡ろうと思い立ったとき、最初に悩むのがルート決めや地図の準備ではないでしょうか。
どの道をどのような順番で走ればいいのか、日数はどれくらい必要なのか、不慣れな土地での運転に不安を感じる方も多いはずです。広大な四国を車で回るには、事前の計画と正しい情報の準備が何よりも大切になります。行き当たりばったりも旅の醍醐味ですが、お遍路においては事前の準備不足が思わぬトラブルや危険につながることもあります。
ここでは、私が実際に学んだことや経験をもとに、初心者の方でも安心して出発できるようなモデルコースの考え方と、迷わないための地図作りのヒントをまとめました。安全で心穏やかなお参りになるよう、一緒に準備を進めていきましょう。
- 車でお遍路を回る際に必要な日数の目安と現実的なスケジュール感がわかる
- 初心者でも迷わず走るための詳細地図の選び方とアプリ活用法がわかる
- 山道や狭い道など運転に注意が必要な区間と事前の対策がわかる
- 車中泊や宿の選び方を含めた無理のない旅の組み立て方がわかる
お遍路を車で巡るモデルコースと地図作りの基本

車で四国を一周するのは、想像以上に長い旅になります。まずは、安全かつスムーズに巡礼を行うための土台となる、地図の準備と基本的なコース設計の考え方から整理していきましょう。
四国88ヶ所の車遍路で使う詳細地図の選び方

お遍路に出かける際、カーナビだけに頼り切ってしまうのは少々心もとない部分があります。四国の札所は山深い場所に位置することも多く、ナビが示す最短ルートが実は車での走行が困難な細い道だった、というケースも珍しくありません。そこで私がおすすめしたいのは、紙の地図とデジタルツールの併用です。
まず手元に置いておきたいのが、四国八十八ヶ所霊場会などが監修している公式に近いガイドブックや地図です。これらには札所の位置だけでなく、駐車場から境内までの距離や、大型車が通行可能かといった詳細なアクセス情報が記されています。全体の位置関係を把握するには、やはり紙の地図が便利だと感じます。
紙の地図ならではのメリット
紙の地図には、スマートフォンでは見落としがちな全体像を俯瞰できるというメリットがあります。次の札所までは山越えが必要そうだなとか、ここは海沿いの道だなといった感覚を掴んでおくと、心の準備がしやすくなります。また、地図に直接ペンで書き込みができるのも大きな利点です。通ったルートをマーカーで塗ったり、立ち寄った美味しいお店の情報をメモしたりすれば、巡礼を終えた後に自分だけの貴重な記録となります。
デジタルツール依存の落とし穴
一方で、現在の走行位置や渋滞情報を知るにはスマートフォンの地図アプリが欠かせません。紙の地図でおおよそのルートと難所を確認しつつ、実際の走行はアプリやカーナビで補助する。この二段構えにしておくと、山の中で電波が不安定になったときでもパニックにならずに済みます。
ただし、デジタルマップは時に残酷なほど細い道を案内することがあります。地図アプリは、条件によって最短距離の細道を案内することがあります。山間部では無理に近道に入らず、幹線道路・主要道路を使うルートを選ぶ(必要なら有料道路も含めて検討する)と安心です。
車で回る四国八十八ヶ所ルートと日数の目安
車ですべての札所を回る場合、どれくらいの日数が必要なのかは気になるところです。自家用車で通し打ちする場合、10日前後が一つの目安とされますが、参拝にかける時間や混雑、天候、寄り道の有無で日数は前後します。余裕を見て10〜12日程度を想定しておくと安心です。もちろん、早朝から夕方まで休みなく回ればもっと短縮できることもありますが、お経をあげたり納経所で御朱印をいただいたりする時間を考えると、あまり詰め込みすぎるのはおすすめできません。
私の経験から言うと、以下のような日数配分が一つの目安になります。
県ごとの日数イメージ
- 徳島県(23ヶ寺):約2日〜3日
- 高知県(16ヶ寺):約3日〜4日
- 愛媛県(26ヶ寺):約3日〜4日
- 香川県(23ヶ寺):約2日〜3日
特に高知県は札所間の移動距離が長く、室戸岬や足摺岬への移動だけでもかなりの時間を要します。逆に徳島県や香川県は札所が密集しているエリアが多いため、1日に回れるお寺の数は増えます。こうした地域ごとの特性を考慮して計画を立てることが大切です。
季節や時期による変動も考慮する
計画を立てる際は、季節要因も忘れてはいけません。例えば、ゴールデンウィークやお盆の時期は、道路だけでなく札所の駐車場も混雑します。普段ならスムーズに入れる駐車場で30分以上待つことも珍しくありません。また、秋の紅葉シーズンなどは観光客も増えるため、人気スポット近くの札所周辺では渋滞が発生しやすくなります。
こうした時期に行く場合は、通常よりもプラス1日〜2日の予備日を設けておくと、焦らずに回ることができます。もし時間が余ったら、ゆっくり温泉に入ったり、地元の美味しい食事を楽しんだりする時間に充てればよいのです。
もし一度に10日以上の休みが取れない場合は、何回かに分けて回る区切り打ちという方法もあります。週末を利用して徳島県だけ回る、次は高知県を回る、といったスタイルです。これなら仕事や家庭の事情に合わせて無理なく続けられますし、毎回新鮮な気持ちで四国を訪れる楽しみも増えます。
具体的な日数の短縮方法や移動のコツについては、お遍路の旅は何日かかる?日数を最短にするための巡り方と準備のコツで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
標準的な四国お遍路を車で走るモデルコース
お遍路の基本は、1番札所から番号順に回る順打ちです。徳島県からスタートし、高知県、愛媛県、香川県へと時計回りに進んでいきます。この順番で回ると、道の案内看板も見つけやすく、ルートが分かりやすいというメリットがあります。
道場ごとの特徴を知る
最初の徳島県は「発心の道場」と呼ばれ、札所間の距離が比較的短いため、お遍路のリズムを作るのに適しています。平坦な道のりが多いですが、いきなり「遍路ころがし」と呼ばれる山岳札所も登場するため、運転の予行演習としても重要です。吉野川沿いののどかな風景を眺めながら、心を整えていきましょう。
次に待ち構える高知県は「修行の道場」。札所間の移動距離が長く、まさに修行のようなドライブが続きますが、太平洋の雄大な景色に心が洗われる瞬間でもあります。海岸線をひたすら走る時間は、自分自身と向き合うための長い対話の時間になるはずです。ここでは「運転そのもの」が修行の一部だと捉え、焦らず走ることが大切です。
愛媛県の「菩提の道場」を経て、最後の香川県は「涅槃の道場」となります。愛媛県では山と海の両方の表情を楽しむことができ、内子や大洲といった古い町並みを抜けるルートも魅力的です。そして香川県に入ると再び札所が密集してくるため、ラストスパートに向けて気持ちが引き締まります。讃岐うどんのお店が点在するエリアでもあるので、お昼休憩の楽しみも増えるでしょう。このように県ごとに特徴が変わるのを肌で感じられるのも、車遍路の醍醐味と言えるでしょう。
公式情報を活用した正確なルート計画の手順
自分だけのモデルコースを作るときは、四国八十八ヶ所霊場会「各霊場の紹介」(出典:四国八十八ヶ所霊場会)などの一次情報を参考にすることをおすすめします。ネット上の個人の旅行記も参考になりますが、道路状況や駐車場の事情は変わっている可能性があるからです。
計画の手順
- 行きたい日程と日数を決める
- 公式情報で各札所の距離と所要時間を調べる
- 絶対に外せない山岳札所(難所)をチェックする
- 宿泊地をざっくりと決める
特に注意したいのは、ロープウェイやケーブルカーを利用する札所です。例えば徳島県の太龍寺や香川県の雲辺寺などが該当します。運行時間は季節や点検整備、臨時運休で変わることがあるため、当日は必ず公式の時刻表や運行状況を確認しましょう。こうした時間の制約がある場所を軸にして、前後のスケジュールを組み立てていくと失敗が少なくなります。
納経所の受付時間を意識した逆算思考
お遍路の計画で最も重要なルールの一つが、納経所の受付時間です。お納経をお受けできる時間は基本的に午前8時から午後5時です。札所や時期により前後する場合があるため、当日は各札所の案内も確認しましょう。時間を過ぎるとどんなに遠くから来ても御朱印(納経)をいただくことはできません。
そのため、1日の計画を立てるときは、その日に泊まる宿や最終地点から逆算して、遅くとも16時30分には最後のお寺に着いていなければならないと考える必要があります。ギリギリのスケジュールを組むと、道路工事やちょっとした迷い道で時間が押したときに、最後のお寺に間に合わなくなるリスクが高まります。15時台にはその日の参拝を終えるくらいの余裕を持つことが、心穏やかに巡るコツです。
また、公式情報には「駐車場から境内まで徒歩〇分」といった記述もあります。車を降りてすぐお参りできる場所ばかりではないため、歩く時間も含めて余裕を持った計画を立てましょう。
ナビやお遍路の車移動に適した地図アプリ活用法
スマートフォンの地図アプリ、特にGoogleマップなどは非常に優秀なサポーターになります。おすすめの使い方は、出発前にマイマップ(My Maps)を作成しておくことです。全88ヶ所の札所と、泊まりたい宿、立ち寄りたい道の駅などを登録しておけば、当日は目的地を選んでGoogleマップの経路案内にスムーズに移せます。
作成する際のコツとして、札所の電話番号で検索するだけでなく、必ず駐車場の位置を目的地に設定することをおすすめします。お寺の山門を目的地に設定してしまうと、車が入れない参道を案内されてしまうことがあるからです。特に山門と駐車場が離れている札所では、この一手間が当日のストレスを大きく軽減してくれます。
オフラインマップの活用で電波対策
また、山間部ではスマートフォンの電波が届かなくなるエリアも存在します。そんなときに備えて、地図データを事前にダウンロードしてオフラインでも使える状態にしておくと安心です。
Googleマップのオフラインマップは、保存したエリアなら圏外でも地図を確認でき、車のナビに使える場合があります。ただし、公共交通・自転車・徒歩の経路など、オフラインでは利用できない機能があります。一方、Googleマイマップ(My Maps)はインターネット接続が必要で、オフラインでは利用できません。圏外対策としては、別途オフラインマップを保存しておきましょう。
テクノロジーをうまく活用することで、道に迷う不安を減らし、祈りに集中する時間を増やすことができます。ただし、バッテリーの消費も激しくなるため、車載充電器やモバイルバッテリーの準備も忘れないようにしましょう。
車でお遍路を回る詳細な地図とモデルコースの応用

基本的な回り方がイメージできたら、次は少し応用的な内容にも触れておきましょう。逆打ちや車中泊など、自分のスタイルに合わせた計画を立てるためのヒントをご紹介します。
逆打ちでお遍路を車で回る際のモデルコース
88番札所から1番札所に向かって反時計回りに進むことを逆打ちと呼びます。逆打ちは衛門三郎の伝説に由来し、特に閏年に逆打ちをするとお大師様に出会えると言い伝えられてきました(伝承)。モデルコースとしては、香川県からスタートして愛媛、高知、徳島へと進む形になります。
ただし、車での逆打ちには少し注意が必要です。お遍路のルートや道案内は、基本的に順打ちを想定して作られています。そのため、逆から進むと案内看板が見えにくかったり、見落としてしまったりすることがあります。特に交差点や分岐点では、振り返って看板を確認するくらいの慎重さが求められます。
山道でのすれ違いテクニック
また、細い山道では順打ちの車やお遍路さんとすれ違う回数が増えるため、運転にはいつも以上に慎重さが求められます。山道では登りが優先と言われることもありますが、実際は待避所の位置や見通しによって最適解が変わります。無理をせず、安全に譲り合える場所で停車・後退するなど、状況に合わせて判断しましょう。カーブミラーをよく確認し、対向車が来ても慌てずに待避所で譲り合うゆとりを持ちましょう。
逆打ちの場合は、順打ちの車とカーブで鉢合わせるタイミングも読みづらくなります。キープレフトを徹底し、クラクションは警笛鳴らせの標識がある場所や、危険回避のためにやむを得ない場合に限って使用し、むやみに鳴らさないようにしましょう。
危険な区間とお遍路の車移動における注意点

四国の道は整備されている場所が多いですが、札所へ向かう道中には「遍路ころがし」と呼ばれる難所が存在します。車であっても油断はできません。特に徳島県の焼山寺への道や、愛媛県の横峰寺などは、道幅が狭く、急カーブや急勾配が続く山道として知られています。
運転に自信がない場合
無理に自家用車で上がろうとせず、札所によっては運行されている参拝バス(シャトル)やロープウェイ等、または地元のタクシーなど、現地の案内で利用可能な手段を確認したうえで検討してください。安全が第一です。
冬季や悪天候時のリスク管理
冬季には路面凍結や積雪で通行止めになる区間もあります。特に標高の高い山岳札所へ向かう際は、出発前に必ず道路交通情報をチェックしてください。12月〜3月頃は、標高の高い札所周辺で積雪・凍結が起きることもあるため、天気予報と道路情報を確認し、必要に応じてスタッドレスタイヤやチェーンを準備しましょう。南国四国だから大丈夫だろうという油断は禁物です。
また、台風シーズンや大雨の直後も注意が必要です。山間部の道路は落石や倒木のリスクが高まります。もし道中に「落石注意」の看板や、路上に小さな石が転がっているのを見かけたら、そこは崩れやすい場所かもしれません。無理をして進まず、引き返す勇気や迂回する判断を持つことも、重要なお遍路の知恵です。
より詳細な難所の情報や安全対策については、お遍路で車は危険?安全対策と難所ルートを徹底解説の記事でまとめています。不安な方はぜひ目を通しておいてください。
天候や体調に合わせて計画を見直すポイント
長い旅の間には、雨や霧で視界が悪くなる日や、疲れが出て体調が優れない日もあるでしょう。そんなときは、勇気を持って計画を変更する柔軟性を持つことが大切です。
たとえば、視界が悪い日に無理して難所の山寺へ向かうのはリスクが高いです。その場合は、平地にある札所を先に回り、天候が回復してから山へ向かうルートに変更するのも一つの知恵です。お遍路は逃げません。すべてを順番通りに回ることよりも、無事に家に帰ることのほうが重要だと私は考えます。
雨の日の参拝を快適にする工夫
雨天時の参拝では、足元や持ち物が濡れることで体力を消耗しやすくなります。車遍路であっても駐車場から本堂までは歩くため、しっかりとした雨対策が必要です。傘だけでなく、動きやすいレインコートを用意しておくと、両手が空いて読経や納経の際に便利です。
また、納経帳(御朱印帳)は湿気に弱く、濡れると墨が滲んでしまうことがあります。ジッパー付きのビニール袋に入れて持ち運ぶ、タオルを多めに用意してこまめに手を拭くなど、大切な納経帳を守るための小さな工夫が、旅の質を大きく左右します。
連日の運転は想像以上に目を疲れさせます。1日に1回は道の駅などで車を降りて深呼吸をする、地元の美味しいものを食べてリフレッシュするなど、適度な休息を挟みながら進んでください。疲れを感じたら、予定よりも手前の道の駅で仮眠をとるのも立派な安全対策です。
必要な持ち物については、お遍路の必需品リスト!初心者が揃えるべき持ち物と便利グッズの記事で詳しく紹介していますので、出発前のチェックリストとしてご活用ください。
マナーとルールはお遍路の車中泊で意識する

宿泊費を抑えるため、あるいは自由な旅を楽しむために車中泊を検討される方もいるかもしれません。車中泊は時間を有効に使えますが、どこでも泊まっていいわけではないことを理解しておく必要があります。
特に道の駅や高速道路のサービスエリアは、あくまで休憩や仮眠のための施設です。国土交通省の案内でも、道の駅は休憩施設であり、宿泊目的の利用は想定されていない旨が示されています(出典:国土交通省「道路:道の相談室:休憩施設『道の駅』—『道の駅』駐車場での車中泊は可能ですか?」)。体調管理のための仮眠は差し支えない一方で、長時間の滞在やキャンプのような利用は避け、各施設のルールに従いましょう。
快適な睡眠環境を作るアイテム
車中泊で翌日に疲れを残さないためには、睡眠環境の整備が欠かせません。車のシートを倒しただけではどうしても段差や傾斜ができ、熟睡を妨げる原因になります。キャンプ用のマットや、段差を埋めるクッションを活用して、できるだけフラットな寝床を作ることをおすすめします。
また、プライバシーを守るための目隠しシェードやカーテンも必須アイテムです。外からの視線を遮るだけでなく、街灯の眩しさを防いだり、断熱効果で車内の温度を保ったりする役割も果たします。夏場は虫除けのネット、冬場は厚手の寝袋など、季節に応じた装備を整えることで、車内でも快適に休むことができます。
地元の方々や他のお遍路さんに迷惑をかけないよう、エンジンをかけっぱなしにしない、ゴミは持ち帰るといった節度ある行動を心がけたいものです。マナーを守ることは、お遍路の修行の一つでもあります。
お遍路で注意すべき行動や心構えについては、お遍路初心者必見!四国八十八ヶ所巡りでやってはいけない行動と守るべきマナーの記事も参考になるかと思います。
利用できる車中泊場所とお遍路での施設選び
安心して車中泊をするなら、日本RV協会が認定しているRVパークなどの専用施設を利用するのがベストです。電源が使えたり、ゴミ処理を引き受けてくれたりと、快適に過ごせる環境が整っています。四国にもお遍路さんに便利な場所にいくつかのRVパークが開設されています。
また、すべての宿泊を車中泊にするのではなく、要所要所で宿を利用するのもおすすめです。特に一部の札所にある宿坊は、朝のお勤めに参加できたり、精進料理をいただけたりと、貴重な体験ができます。疲れた体を畳の上で休めることで、また翌日からの活力が湧いてくるはずです。
洗濯と乾燥のタイミングを計る
長期間の旅となると、避けて通れないのが洗濯の問題です。車遍路の場合、数日分の着替えを用意しておき、溜まったらコインランドリーでまとめて洗うのが効率的です。最近のコインランドリーは、洗濯から乾燥までノンストップで行える機種も増えており、待ち時間を有効活用できます。
地図アプリで近くのコインランドリーを検索する際は、24時間営業かどうかも確認しておきましょう。また、宿に泊まる日は、宿内のランドリーコーナーを利用すれば、寝ている間に洗濯を済ませることも可能です。清潔な白衣(びゃくえ)で参拝することは、気持ちを引き締める上でも大切にしたいポイントです。
お風呂に関しては、四国にはたくさんの温泉や入浴施設があります。車中泊場所の近くに入浴施設があるかどうかを地図で事前にチェックしておくと、1日の疲れをしっかりと癒やすことができます。地元の方との裸の付き合いも、旅のよい思い出になることでしょう。
宿選びの失敗談や注意点については、四国遍路で泊まってはいけない宿の真実と安全な宿選び完全ガイドで詳しく触れていますので、予約前に一度確認してみることをおすすめします。
安全なお遍路のために車モデルコースと地図を使う
お遍路は、単なるスタンプラリーではありませんが、やはり88ヶ所を巡りきったときの達成感は格別なものがあります。モデルコースや地図は、その旅を支える大切な道しるべです。
しかし、一番大切なのは計画通りに進むことではなく、自身の心と向き合いながら安全に巡ることです。予定が遅れても焦らず、また来る理由ができたと前向きに捉えるくらいの心の余裕を持ってください。旅の途中で出会う美しい風景や、地元の方々の温かいお接待、そして自分自身の心の変化こそが、お遍路の真の宝物になるはずです。
しっかりと準備をしつつも、現地ではその場の空気や出会いを楽しみ、心に余裕を持ってハンドルを握ってください。弘法大師空海とともに歩む同行二人の旅が、あなたにとって実りあるものになることを心から願っています。













